【将棋】オリジナル戦法⑤ 青森 - よもやま話
青森に関するよもやま話。
開発経緯
この戦法は、友人と「将棋の初手で一番ない手ってなんだろう」って話してて「78銀?」って話になり、では初手をそれを指す縛りで戦える戦法作れないかなってなって開発しました。
よってインパクト重視!の魅せ戦法です(笑)が、ただ一発ネタで魅せて終わる戦法ではなく、その後きちんと研究をして一つの戦法として確立しました。
青森3パターンのうち、向かい飛車パターンは序盤からこちらが少し不利になります(えーw)が、残りの2つはちゃんと互角です。十分に戦えます。
名前の由来
前述の会話をした友人が森さん、私が青野なので、二人の会話から生まれたということで青森という名前にしました。
(これを言うと友人と開発したのねって言われることがままあるので一応補足しておきますが、開発自体は私が一人でやりました。きっかけが森さんとの会話だったってだけ)
アイデアのきっかけ
青森の誕生より結構前の将棋なのですが、青森でアイデアを出すきっかけとなった将棋が一局あります。
その時は普通の対抗形の将棋で、こう進んだ時に、私がクリックミスでこう指してしまいました。
相手は友人だったので「やり直しましょうか?」と言ってくれたのですが、その時に「ああまあ大丈夫、なんとかします」と言ってアドリブで33角から銀冠に組み直し、そのまま相居飛車で戦いました。
この時のアイデアが青森の開発に少し生きてます。
開発
青森の開発は、個々の指し手や手順だけでなく、どういう構想で指すかという部分から全て、自分自身で考え出しました。
それゆえ中には最善手でないものもありますし、ソフトにかければ怒られる手も多いです(笑)
それでも自分は理由と理論とプロセスがあってその構想を選び、その手順を選んでいるので、無視して自分自身のアイデアだけで構築しています。
目的
この戦法をやっている私としての意味は「このソフト時代に、昔のように構想から全て自力で考える、自力勝負の将棋が指したい」です。
今の時代、将棋のメジャー戦法には全てソフトの血が入っており、ソフトに聞いた手順をトレースして指す人がとても多くなりました。
そういう将棋を私が楽しいと思っていない。
角換わりや横歩取りは昔は人類の叡智の結晶として大好きでしたが、今はソフト最前線の戦法であり大嫌いになりました。
ソフトに聞いたハメ手順で殺されても全く面白くないので指したくもないし、今現在は一局も指していません。
そんな中、自分自身のアイデアと経験値で戦法を築き上げていく過程が楽しくてこれを開発しました。
オリジナル戦法の①で欲張り引き角を紹介しましたが、あの時代はソフトのない時代で、自分自身で何度も繰り返し、失敗しながら、誰にも正解を教えてもらえることもない中で戦法を作り上げました。
あれと同じことがしたい。
実際、先ほども言いましたが、青森の変化のうちの一つは序盤早々自分が少し不利になります。
それでもいいんです。
多少不利になるくらいで自力勝負の将棋ができるんなら。
メリット
この戦法は序盤早々自分が不利になる戦法だからこそ、ソフトで対策されにくいというメリットがあります。
なぜなら、相手からすればソフトに聞いても最初から「あなたが有利です」と数値が出てしまうので、誰も自分が既に有利になってる局面からその先の手順を調べませんよね(笑)
もう一つのメリットとして、相手の知らない将棋になるため、こちらだけが研究している将棋になりやすいことです。
私はこの戦法をこれ専門でもう一年以上、数千局にわたり指し続けているのでかなりの経験データがあります。
しかし相手からすると全く知らない戦法でどこが急所かも分からないしどんな手が飛んでくるかも分からない中で戦うので結構難しいはずです。