【ラノベ】響け!ユーフォニアム3

3巻。あすかの話。

響け! ユーフォニアム 3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機 (宝島社文庫)

響け! ユーフォニアム 3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機 (宝島社文庫)

  • 作者:武田 綾乃
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2015/04/04
  • メディア: 文庫



以下アニメ版との違い。

  • 久美子は花屋のあと車で送られていない

花屋で滝と会ったあと、車で送るシーンはありません。
それは言いかえると、あのタイミングでは写真を見ての奥さんの話はしていません。
それをするのは鍵を返すために職員室に行くシーンでになっていました。
同じく、鍵を返しに行くシーンは原作では久美子だけになっていて、アニメ版では麗奈と一緒に行って主に麗奈が突っ込んで滝に奥さんのことを聞いていますが、このシーンもありません。

  • お母さんはお姉ちゃん問題に関して積極的に「あなたのためだから」と制約する側

アニメ版だとあまり娘に強い縛り方はせずどちらかと言うとお父さんとの間に入る役、のようになっていますが、原作だと結構積極的に「あなたのためなんだから大学を卒業しなさい」と強く当たっています。
アニメ版でもその片鱗は少しだけ残っていて中学時代に麻美子が美容師になりたいと言ったのを反対したのはお母さん、と描写されていますが、原作ではその態度が今でも続いている描写になっています。あまり娘のことも思いつつ、尊重しつつ、でも心配なので一言言っちゃう、みたいな感じではありません。

  • 滝の奥さんに関する「吹奏楽部顧問としての」描写

滝が語る形で、奥さんが吹奏楽部顧問としてどうだったかの部分が語られています。
「優しすぎるがゆえに(厳しい態度で指導ができず)顧問に向いていなかった」ようです。

  • 緑は洋服のデザインの学校志望

まあどうでもいいことなのですが、私が緑好きなので拾いました(笑)
かなり吹奏楽好きでありかつ実力も伴っている緑ですが、音楽の方面には進まないようです。

  • 香織があすかの靴紐を結び直すシーン

これはちょっと特殊で、違いという意味であげた項目ではありません。
香織があすかの靴紐を結び直し、あすかが意味深な無反応を見せるシーン、あれはどういう意味なんだろうとアニメを見ていて謎だった部分なのですが、原作を読めば分かるかもと思って期待していましたが原作でも同じ範囲の描写でそこの各キャラの心情などは描かれていませんでした。

  • あすかの久美子の呼称は「久美子ちゃん」

アニメでは「黄前ちゃん」。
ただあすかが久美子を呼ぶシーンは今までもあったはずなので、1、2巻では気づかなかっただけかも。

  • あすかの志望校?は京大

志望校と明確にされてはいませんが、京大がターゲットのようです。
まあ全国30位以内に入るレベルであり、京都の人間なので当たり前かもしれません。

  • 晴香の「がっかりかな」発言はなし

アニメにある晴香の香織との会話の中の「さすがあすか派は違うなー」「どっちかっていうと、がっかりかな」というシーンはなし。(そもそも香織との会話シーンがない)
正直このシーンだけはアニメにおける改変でよく(脚本の)真意が分からなかったところでした。

  • 麗奈の滝関係の話はあっさり気味

上でも鍵を返しに行くシーンでの麗奈と滝とのやり取りはないと書きましたが、全体的にあっさり気味です。
大吉山に登って久美子に「教えてほしかった」というシーンや「滝先生のために全国で金取りたい」というシーン自体は入っているもののページ数にして6ページ程度で軽く描かれているだけでした。
逆に言うとこれだけの描写を、滝の奥さんの墓参りをするシーンなどを追加しながら1話分に膨らませたアニメはすごい。

  • 緑が集めていたのはパンフレット

「一つは保管用です!」のやつ。
原作ではCDを買い漁るシーンはありませんでした。

  • 指揮者賞受賞時の掛け声の説明

「やまちゃんだいすきー」のやつを部員が知らずに緑が説明するシーンがありますが、これは全国大会を経験している(=この慣例を知っている)のが緑だけ、ということからの流れのようです。
ただなんとなく配役されたわけではなく、緑が説明していることには理由がありました。

  • 演奏後のお姉ちゃんとのやり取りはなし

「お姉ちゃんがいたから、私ユーフォ続けてこれたよ。お姉ちゃん、大好き!」のシーンは原作ではまるごとありません。

  • 卒業式でのあすかとのやり取り

「先輩のこと、嫌いだったかもしれません。でも今は大好きです」の告白?のやり取りは原作にはありませんでした。
(あすかとの会話自体はあります)

  • 久美子は秀一に気はある

アニメではそっけない態度だけで原作でもそこは変わらないのですが、原作中ではあるシーン(アニメにはない)で「私達、ただの友達だもんね」と久美子が発言し、それに対し秀一がなにか言いたそうにするのですが、その言葉を久美子が心底待ち望み、辛抱強く待ったという明確な描写があります。
自分でも理解してないけどちょっと気がある、というレベルでなく自分自身で心底待ち望むと認識しているということで、結構な度合いで気があるようです。
というか――(後に続く)

  • 秀一は緑に、久美子に花の髪留めを渡すことを伝えている

アニメでも緑から「久美子ちゃん、秀一くんからなにかプレゼントされたんじゃないですか?」と詰め寄られるシーンがあり示唆されていますが、秀一は緑にイタリアンホワイトのことを聞いた際に久美子にプレゼントすることまで話しています。
同時に久美子はそれをプレゼントされた際に緑には話してることを秀一から聞いています。
よって、原作では秀一に「プレゼントのこと言いふらしたの?」って詰め寄るシーンはなし。

  • 秀一は久美子の「彼氏」

三年生の卒業式でのあすかとのやり取りの中で、久美子は秀一を彼氏だと正式に認めています。
全国大会から卒業式までの間には長い期間があるので、その間にそこまで関係が進展したということでしょう。
この辺は短編集の方でフォローがあるのでしょうか。