【ラノベ】響け!ユーフォニアム

ラノベではないのですが分類上ラノベカテゴリに。
響け!ユーフォニアムの原作をとりあえず1巻分だけ読み終わりました。



うーん面白い。
てんこ盛りな内容に対してテキストが不足しているきらいはありますが(もっと各シーンを膨らませていいと思う)、そのあたりは続巻でどんどん作者が成長しているらしいのでそれを楽しみに。
逆に言うと、通常ラノベ原作のアニメというのは1巻分が2~3話くらいで描かれるのですが、1巻分で1クール丸々使っているのが、アニメが丁寧に作られていたこととともに、原作のこの一つの巻がかなり中身が濃かったことを表しています。


この作品は音楽を扱っているだけにどうしても音で表現できるアニメの方が媒体として優れていて、総合的にはアニメ版の方が面白いと思いますが、原作でも十分に面白かったです。


あと、原作とアニメで結構違うとこありますね。

  • 登場人物が久美子以外関西弁

考えてみれば京都の高校なので当然ですよね。久美子は昔東京に住んでたという設定のようです。

  • セーラー服はアニメ版のような現代風なものではなく古典的な紺色のそれ

↑の文庫表紙のやつ。
久美子が「セーラー服に憧れて」と言って北宇治を選んでますが、アニメ版だと「これセーラー服? いやセーラー服だけどセーラー服に憧れた人の需要を満たすような典型的なやつ?」という疑問があったのですが、原作ではガチセーラー服だったのでその描写のようです。

  • 滝の指導が具体的に描かれている

アニメ版では滝が指導する部分はカットされているため「なんですか、これ」とダメ出しし「できるようになってください」と言うだけの描写になっていて、指導者としての能力(というか姿勢)に若干疑問を持ってしまうのですが、原作だと「なんですか、これ」のあと各パートに足を運んで具体的に指導しているシーンが描かれています。
また、最初に合奏させて「なんですか、これ」して中断させたのも滝ならではの戦略があってのことと描写されてます。
なお、これによりみんなが反骨心を持って燃えた、というのはアニメ版でも同じですが、「今度ダメ出ししたらマウスピース投げてやる」みたいな描写はありませんでした。
滝の印象は(教育に関して目が行く人の場合)原作だとアニメと結構違うかもしれません。

  • 聖女(緑の出身中学)は全国金賞常連

強豪校、という描写はアニメでもありましたが、全国金賞常連とまで描かれてましたっけ?
また、ここから緑というキャラクターのバックグラウンドが描かれています。
緑は既に全国で金賞を毎回取ってきたため、それによって犠牲になる部内のあれこれも体験してきています。そのためそれが全てであるという価値観に疑問を持っていて、勝つための吹奏楽ではなく楽しむための吹奏楽、というスタンスを持っています。
このことが北宇治(強豪校ではない)を選んだ理由にもなっているのかもしれません。

  • 緑はトランペットソロ問題に関して、積極的に「香織に譲るべき」派

実力で決まるべきじゃん?という葉月とかなり強く口論しています。
「先輩は最後なんだから譲ってあげればいいじゃん。それで丸く収まるんだし。コンクールの評価が全てじゃない。それ以上に大切なものもある。先輩だって一生懸命頑張ってきたんだから、下手なやつに譲る必要ないなんて考え、緑は嫌い!」
と割と強い口調で語っています。
上で描いた「勝つための吹奏楽ではなく楽しむための吹奏楽」という緑のスタンスが強く出ていたシーンでした。

  • 緑はエース級

北宇治におけるエース奏者はトランペットの麗奈、ユーフォのあすか、ですが(二年生編ではみぞれも加わりますが)、原作では緑もエース奏者として描写されています。

  • 副顧問の松本美知恵先生は去年も副顧問

これはアニメ版との違い、というわけではないのですが、アニメ版では去年の顧問に関しては描写がなかったため「じゃあこの松本先生がそうだったの?」という疑問があったのですが、原作では去年は別の顧問がいたと描かれています。
ちなみに産休で今年滝が代わりに来たとのこと。
その流れだと来年=産休が終わったあとどういう扱いになるのでしょうか・・・。

  • トランペットのソロ対決は香織からの申し出

一部の部員(主に優子)から反発があったのは同じですが、アニメ版ほど表に出るほどではない。
アニメ版では不信を感じた滝の方から希望者に再オーディションを提案しますが、原作ではずっと再オーディションの話はなく、ホール練の時に突如香織が再オーディションを願い出る。


  • ソロ対決において優子の暗躍はない

優子が麗奈と滝が知り合いであることを理由にソロの決定に噛み付くのは同じなのですが、麗奈に対し「わざと負けてください」とお願いするシーンはなし。(そもそも再オーディションがホール練の際に突然出てきたことであり、当然ですが)
ちなみにアニメの名シーンである優子が号泣するシーンもなし。



こうして比較してみると、アニメ版は原作のいいところはそのままに、より良くなるようアレンジして作られたのがよく分かります。
やはり響け!はアニメ版が完成品と思っていいと思う。