【アニメ】リズと青い鳥

・・・・・・やばいくらい名作。

リズと青い鳥[Blu-ray]

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原作の響け!の2年生編の話の内、希美とみぞれの話だけを抽出再構成したもの。
これともう一つの劇場版が2年生編の内容だそうです。

そのもう一つも既に上映されていますが、地元では上映終了。(元々春に公開されたものなので当然ですが)
響け!を劇場で見てみたかった(特に音響的な意味で)だけにしまった・・・。あと少し早く、響け!を知っていれば。
なおレンタルできるのは来年になりそう。早く見たい。

作画からして全く本編と違う感じで最初は戸惑いましたが、監督が違うということ。
そしてその監督は女性監督なのですが、女性監督は心情描写が上手いですね・・・。
男性監督はともすれば直接的な表現、わかり易い表現が好きですが(別にそれが悪いというわけではありません)、女性監督は心情を描写するのに台詞なり涙なりといった直接的なものを使わずにそれをしてしまう。
この作品の冒頭なんて、台詞もほぼなしにただずっと5分くらい歩くだけですよ。歩く中にイベントがあるとかということもなくただ音楽室にたどり着くまでの平凡な行程を歩くだけ。
それで表現になっているんです。


あとフルートの光が反射してみぞれの体をちろちろするシーン、あれとか名シーンですがしかしあれが名シーンになるという発想が普通の監督にはないと思います。


同じく女性監督を代表する存在として以前の『さよならの朝に約束の花をかざろう』の監督さんもいますが、やはり心情描写が素晴らしい作品でした。


この作品はあくまで本編の存在があり、その上だからこそ成り立っているものですが(キャラの紹介や感情移入までの過程、本筋となるストーリー部分を本編に任せているので、あくまで希美みぞれの心の描写だけに注力できたくさんの上映時間を割ける)、その前提で見た時これは名作。



この監督の次の作品もまた見たいなと思いました。
(と言いつつこの監督は過去の京アニ作品も多数監督しているわけですが、それらの作品に関してはあまり高評価していません。なので(おそらくは監督のやりたいことがそのままできたのはこれと『聲の形』だと思いますが)この作風の、この監督の次の作品をまた見たい)