【GTS】 GTSの挙動

ここまで走って感じたGTSの挙動について。
※しょせんランカーでも何でもない凡人な個人の所感なので、そうとして読んで下さい。

ステアリング

GTSはかなりこじり過ぎに厳しい仕様になっています。
従来もこじり過ぎはマイナスではありましたが、今回はそのペナルティがかなり大きい。
曲がる曲がらないにおいて、こじり過ぎない方がむしろよく曲がる。
また、こじりすぎた場合にオーバーを起こしてしまう度合いが過去作より大きいです。


ハンドルを切ることで曲がるのではなく、姿勢を作ることで曲がる、そんな傾向がGTSでは強く感じられます。


これに関して、コーナリング中こじりすぎると(フロントの負荷が無茶な方向に高くなりすぎると)FFBが返ってくるようになった仕様、これがこの事と連動しているように思います。

グリップ

タイヤのグリップに関して、まずフォーラムにも投げたこれ。

これはGTSからではなく従来のGTでずっとですが、

  • GTSは本来の限界を超えても少しだけ許容してくれて、そこから先は急激にグリップが低下
  • CARSは本来の限界を超えたところから超えた度合いに合わせて少しずつグリップが低下


そしてGTSのグリップにはこれに加え、「通常モード」「滑りモード」というスイッチがあるように感じられます。
タイヤが滑りモードに入った時はグリップに減少の係数がかかる。
このグリップの減少はタイヤにかける負荷を減らすことでそれに応じて回復するのではなく、あくまでスイッチがOFFになって初めて回復する。
そのため一度滑りモードスイッチが入った場合、それがOFFになるまで、負荷を減らしてるのに延々グリップしない状況が続きます。
(簡単な例を上げると、通常モードでは130kmで曲がれるコーナーで、滑りモードのスイッチが入っている場合は110kmまで落としてもまだ負荷に耐えられずアンダーを続ける)


CARSではタイヤの限界を超えてグリップが低下しても、負荷を減らせばちゃんと即応してそれに見合ったグリップが返ってきました。
GTSでは返ってきません。まるで「ペナルティ」をかけられているかのように完全にスイッチが切れるまで戻ってきません。


個人的にはCARSのグリップの方が好きです。
CARSグリップは車の声を聞きながら、それに合わせてドライバーが調整して対話をしながら車を操れる。

■CARS
タイヤ「う、うう、ごめん、ちょっと無理かも」
ドライバー「あ、限界超えちゃった? じゃちょっと戻すね。どう?」
タイヤ「ありがとう、このくらいなら100%じゃないながらもなんとか耐えられる」

GTS
タイヤ「こんな負荷耐えられるわけないだろ! ストライキ!」
ドライバー「あ、限界超えちゃった? じゃちょっと戻すね。どう?」
タイヤ「知ーりーまーせーんー。もうすねたから機嫌直すまで一切耐えませーん!」

こんなイメージ(笑)

ラクション

上の話と連動して、立ち上がりのトラクションについて。
GTSではトラクションがしっかり掛かる状態になってない時のトラクション抜けがかなり大きく設定されています。
これに関する最も大きな部分が、コーナリングにおけるテールスライドの扱い。


低速コーナーを曲がる場合、ある程度のテールスライドも利用して(ドリフトするという意味ではありません。タイヤの前後のグリップ差を作るという意味です)曲がるのは従来は基本でした。
端的にいうとデフの減速側を小さくし、エンブレを効かして曲がる。
そしてその軽スライド状態から立ち上がりのアクセルワークにつなげ、うまく軽スライド状態を維持して踏んでいくのが速い走り方でした。


しかしGTSでこれをすると先ほどの滑りモードスイッチの関係で、旋回時にリアを滑りモードにさせているため、そのまま立ち上がりにつなげて踏んでも全く加速しない状態になります。
全開で踏めていてオーバーも起こしてなく、一見全く無駄なく立ち上がっているようで実は加速しません。


そのため、今の私の走り方の組み立ては、低速コーナーでリアを流して曲がるのは厳禁、一切滑らさずに速度しっかり落として曲げて、ちゃんと加速する状態で立ち上がりに踏んでいくという組み立てになってます。
従来の強引気味にずささささ!とコーナー進入して無理やり踏んで立ち上がる「GT走り」は通用しなくなりました。


が、これはMRであるエヴォーラに乗ってる私の感想であり、四駆だとちょっと事情が変わってきます。
四駆の場合は従来の強引なやり方が結構通用する。


この関係で、GTSではMRの難易度が上がっています。
速く走れないわけではないのですが、上手く丁寧に扱わないとタイムが出ない。
その点四駆は従来の強引な走りで行けるので、あまり丁寧に走らせてない人でもそれなりに速く走れてしまう。
今現在オンで四駆が幅を利かせているのは、そもそもTTS、ランエボがスペック的に優れていることもありますが、それプラスこういう面もあると思います。

パーシャル

GTSでは下手にパーシャルせずアクオフにした方がよく曲がる傾向があります。(FF以外)
これは昔からそうで当たり前のようですが、パーシャルした時に起こる損失の度合いが増えた感じ。
(パーシャルがどんな局面でもダメという話ではありません)

スピン

GTSではスピン時の立て直しが圧倒的に楽になりました。


GT5ではスピンしてタコ踊り状態になると「止まらない」でした。
GT6ではさらに一歩進んで「(タコ踊り状態が)加速する」でした。
しかしGTSではガッとハンドルを反対に切るだけで、そんな簡単じゃねぇだろ!ってくらい適切に姿勢が回復します。


おそらくこれは、従来のGTでパッドの場合にあったスピン抑制補正がハンコンの場合にも適用されているのだと思います。
従来のGTもパッドの場合は、スピンしてもスティック逆側にガッ!でインチキな補正力により復帰できてました。
それと同じことが今回ハンコンでも起きてるイメージ。