電王戦

残念。
だけど当然のこととして予想していた結果でした。


基本的にコンピュータと人間、に関してはもう力の差ははっきりしていると認識してます。
だからこのイベントはほとんど「公開処刑」であり、プロ棋士でも積極的にやりたいと思ってる人は本当は少ないと思いますが、そんな中で佐藤名人が登場!という今回のイベントは「終わらせる」ためのイベントという位置づけなんだろうなぁと。
実際今回が最後ですが、ドワンゴの判断はプロ棋士に大きく気を使ってのものではないかと推察してます。


将棋棋士にも若手を中心にコンピュータの方が全然強いと公然と認識する人が多いですが、また囲碁界では割とすんなりとトップがコンピュータに負けたことを受け入れてましたが、将棋に関しては電王戦という人間とコンピュータが対決するというイベントとして展開してきたので、イベントとスポンサーを立てるためにプロ棋士は公然と「勝てません」「あちらの方が上です」と言うわけにもいかず、結果としてここまでズルズルと来てしまった。
こう表現すると否定的に聞こえますが、将棋界においてこの興行は収入的にも、将棋界を盛り上げるためにも大きくプラスだったので電王戦自体はやってよかったし成功だと思います。


その「終わらせるための最後」を佐藤名人が担当してくれることに対する人間ドラマ的な部分、そういう部分を見るために今回の電王戦は観覧してます。
実際、記者会見で「コンピュータの方が上である」ことをはっきり認める仕事を担当しましたね。これこそが今回佐藤名人に求められていたことでしょうし、決して悲壮的ではなく、嫌がりながらでもなく、毅然とした態度で発言してくれたことが良かった。
今回の最後の電王戦を担当した棋士が佐藤名人でよかったと、本当に思いました。



次戦も応援してます。