【艦これ】 陽炎、抜錨します! 【ラノベ】

艦これラノベの中でも一番最初に出たもので、かつ一番人気のこれですが・・・いやー、納得です。
人気キャラを出し、オールスター総出演の大決戦を描くのではなく(※そういうノベルも好きです)、どちらかというと日陰キャラたちに注目し、そのあまり立ってないキャラをこのノベルで確立し、人気キャラに押し上げようという著者の意気込みがすごく伝わってきます。
選ばれた主人公は陽炎、そして仲間たちに曙、潮、皐月、長月、霰。駆逐艦というだけでスター選手からは程遠いのに、その中でも地味と言わざるをえない面々。
しかし、そこを逆手に取って、キャラが確立していないからこそこのノベルで自由に書けるということを上手く利用しています。
人気キャラのノベルを書く際にはどうしても読者から否定されないように好かれるようにと既存のキャラ像にとらわれ萎縮してしまうものですが、このノベルの第十四駆逐隊たちは正直読み始めた時は抵抗を感じるくらい、良いところも悪いところも含め個性を発揮してきます。
話の規模としても、あくまで駆逐艦の話として、身の丈にあった範囲で展開しているのがまた良し。
続巻が出る前提で描いている大作?物であること、地味キャラを立たせる作業が必要であったことから、この1巻だけで見ると見せ場が少なく、面白くなるまでの敷居が高いかもしれません。私も最初はこれはハズレかと思いました。
しかしそこを超えると、この第十四駆逐隊の面々が織り成す物語にすごく興味が惹かれるようになっている。そんな第1巻でした。