【GT6】 耐久レースに関するゲーム仕様の不満

前々から思っていた耐久レースに関するGTの仕様に対する不満を、一度まとめて綴ってみようと思います。
まず基本的にポリフォは耐久に関してゲームバランスを調整することを放棄していると思います。そのことが根本の不満なのですが、では具体的にどこが悪いと思っているのか。

タイヤライフと燃料消費のバランス

最も不満なのがこれ。
CタイヤやSタイヤを履く場合、まず確実にソフトタイヤのライフが終わる前に燃料が尽きます。
つまり、結局ピットに入らざるを得ず、ハードを履く意味が全くありません。
Rタイヤだと何とかそこのバランスが(そこそこ)とれるようになりますが、Rタイヤは本来PP600近いレースカーで履くべきタイヤで、一般的なPP500市販車では履かないタイヤです。
しかしオンの需要の多いのは後者なので、そこにバランス調整を合わせて欲しい。CタイヤやSタイヤって本来○周でなくなったりしないよね、みたいな判断はゲームなので不要。


これに関しては、消耗速度をもっと速いものを作って欲しいです。消耗すごく速い、でもレースによっては遅すぎます。
さらに、タイヤの消耗速度と燃料のそれを別々に設定できるようにして欲しい。

タイヤのグリップと耐久性のバランス

HMSの各コンパウンドにおけるグリップと耐久性のバランスが悪いです。
具体的には、グリップ力の差がありすぎる割に耐久性の差は少ない。
SSとSMを履き比べて、タイムは1〜2秒落ちるのにもちはせいぜい1周程度しか増えない。
また、SSが摩耗しきってきた頃のタイムと、SHがフレッシュな頃のタイムがほとんど変わりがない。
このせいで、結局例え燃料がもったとしてもソフトタイヤを履いてガンガン攻める一択、になってしまっています。

給油の速さ

6になってから給油速度が速くなりましたが、速すぎてピット戦略をつまらなくしています。

ちなみに5の頃は2L/秒、6は4.3L/秒です。

燃料給油にかかる時間が速いため、燃費走行で燃料を節約するとその分ピット時間が短くなる、というピット戦略を狙いづらくなっています。
燃費走行は上手い人と普通の人で、1スティントで5〜10Lの違いを出せる部分ですが、5ではそれをすることで3〜5秒のアドバンテージを得られたのが、6ではせいぜい1〜2秒。節約するとその分タイムは落ちますが、落ちてもいい許容量が少なくなったということ。
結局これもガンガン攻める一択になる一因。


同じ理由で、ピットイン時にタイヤ交換時間と相殺される給油量が増えたことも、上のことと合わせてピット回数を減らすことのメリットを大きく下げています。

相殺量は5の頃14L、6で40L

ピットロス

これに関しては論外かと・・・。
システム的な意味での問題は、GTではピットで停止する際に事前に徐行すること。リアルでは(そこもプロの腕の見せどころですが)突進するように入ってピタッと正しい位置にストップします。だから前が詰まって減速するということは基本的にない。
しかしピットレーン上で前走車が堂々と徐行モードに入るため、後ろの車はそれに合わせて減速するという意味不明なピットバトルがGTでは行われています。

ちなみにこのピットロスは「接戦で2台がピットレーンに入った際に、前走車が自分よりピット位置が後ろの場合」に起こるものです。
AとBがいて、ピット位置がAの方が前の場合、

  • Aが先行してピットに入る → Bのロスはなし
  • Bが先行してピットに入る → Aがロスする

となるため、ピット位置が前の人ほど耐久レースでは理不尽な不利をこうむります。
つまりオーナーが一番理不尽ですが、それ以外でも、耐久イベントに参加する場合はできるだけ入室を遅らせた方が有利、というくだらない争いが、実は存在します。(私はそこまでしませんが)

トラ山など、元々16人がピットインするような状況を想定していない短いピットレーンを持つコースの場合、細い進入口までピットに使ってしまう弊害でそこの脇を通る時に徐行させられるという現象も、同じく理不尽なピットロスです。

まとめ

総じて、GTの耐久レースは耐久としての戦い方の部分の楽しさを否定している作りになっています。
耐久レースは、人によっては「あくまで速さの延長で戦うもの。せいぜい長い距離でミスせずラップタイムを落とさず走れるかを競う程度で、基本的には単に速いか遅いかの競走」と認識している方もいます。
別にそれはそれで一つの考え方なので問題ありませんが、私の周りにいる人たちは、耐久は耐久としての速さ(≠ラップタイムの速さ)を競う場所、という認識の耐久職人が多く、その立場から見ると耐久ならではの違いを出せる部分の選択肢が非常に狭い。


リアルのレースでは、タイヤをソフト一択で選択するチームはかなり少ないです。またタイヤ無交換作戦なるピット戦略も存在します。
しかしGTはソフトタイヤでガンガン攻める一択。
ピット回数や時間を少なくする工夫も必要なし。タイヤ無交換なんてありえません。タイヤマネジメント? 燃費走行? なにそれおいしいの?です。


私は、耐久レースではもっとタイヤの選択に悩みたいです。
タイヤマネジメントや燃費走行もして、ただ好きにぶっ飛ばすだけの戦いではなく大人の戦いを楽しみたいです。
5の頃は、そこに関するバランスは比較的良かったです。レギュで制限されなくとも自分からミディアムを履くこともありました。燃費走行をする人にピット時間で負けて抜かれるなどもありました。
だからこそ耐久は楽しい。


自分の理想は、

  • ソフトタイヤでは燃料消費<タイヤ消費となるバランス
  • タイヤコンパウンドによるタイム差をもっと少なく
  • タイヤコンパウンドによる耐久力差をもっと大きく
    • スティント内で、ソフトタイヤは速速速中中遅遅遅遅遅、ハードタイヤは中中中中中中中中中中となるくらい
  • 基本的にはみんなハードを履くくらいのバランス
    • さらにハードを履けばタイヤは無交換でもいける選択肢がある程度のバランス(GTはタイヤ交換と給油が同時なのでこの意味はないですが)
    • しかしガンガン攻めたい、タイムで勝りたいという人が苦慮しつつもソフトに手を出す、というくらい

です。
ソフト一択でガン攻め、だと何十周もする長いレースをする意味はかなり薄いと、自分としては思っています。