第三回電王戦

第五局 屋敷九段vsPonanza

プロのレベルとコンピュータのレベル、両方を見ました。レベルたけー!
最初から最後まで評価値+を維持したまま戦い、遊び駒が出そうな指し方だったのに遊び駒を出さず、人間高段者がよく使う中段玉寄せにくしの展開に持ち込んで全ての手をプラスにしていったPonanzaも。
あの駒損かつ一方的に攻められる展開で素人目にはこれもうダメだろって思えるような局面が、しかしずっと微差のいい勝負であったという屋敷九段の大局観、戦い方も。
人間とコンピュータ、どっちが勝ったということでなく、単純にいい勝負を見せていただきました。

MVP

棋士側が豊島七段だったのは予想通りすぎるほど予想通りでしたが、コンピュータ側は接戦だったようで、開発者のキャラ人気でツツカナ、コンピュータの強さ的な意味(この対局、トーナメントを含めた電王戦関連対局で百数十局不敗)でPonanzaも有力候補だったと思いますが、同じく開発者の人格者ぶりが好感を買っていた習甦が1位に。
そしてトータルで習甦がMVPでした。正直人間側への肩入れも、人間側での圧勝も含め、豊島七段かなと予想してたのでちょっと意外でしたが、最後のインタビューでの竹内さんのこの言葉を聞いて、やっぱこの人かという印象を受けました。

コンピュータって決して人間を打ちのめすもんじゃなくて、人間を手助けするもんだと思いますので〜

共存共栄という言葉は使いまくられていますが、多分に表面的、対外的に使ってる人も多いのですが、竹内さんのこの言葉が一番心が篭っていたと思います。
電王戦を通じて、棋士ももちろん好きですが、コンピュータ開発者も好きになった、そういうイベントでした。
強さ的に露出が多いPonanza以外にも、私が好きな習甦、ツツカナに関してはこれからも開発者込みで露出が増えるといいな〜。

今後の電王戦

森下九段の説の通リ、将棋という「勝負」においてはコンピュータが強いのはもう結果が示すとおりだと思いますが、将棋に関する「技術」ではまだ人間側も負けてるわけではないという印象は私にもあります。(5戦全勝できるかは別として(笑))
だから、普通の勝負将棋にすると今後あえて興行イベントとして人間vsコンピュータをやる意味はどこまであるかという気はしますが(人間側のタイトルホルダー級を出すという最後のカードは残っていますが、コンピュータに一年の開発期間を与えた時の棋力の上昇具合を加味するに、来年その組み合わせでやっても勝てるかどうかと思ってます)、コンピュータとの対局のあり方を考えた上でのイベントであれば、今後も見て行きたいなぁと。