第三回電王戦

第四局 森下九段vsツツカナ

結果は残念でしたが、将棋自体は非常にいい内容でした。
正直分が悪いだろうと思っていた森下九段が、得意の矢倉で正面からぶつかり、一時は少し優勢の局面まで持っていったのは、「これで負けても応援してる側としても悔いなし」という感じでした。


負けた後非常にさばさばしているのを見て、初見はん?って思ってしまったのですが、これが新しいコンピュータとの向き合い方なのかも知れず、それを森下八段が示してくれたのではないかと思いました。
もうコンピュータは勝たなければいけない相手ではない。もちろん全力で戦うのは戦うが、負けた時に悲壮にならなくてもよい相手、そう捉えるべきなのかもしれません。
人間同士の対局だって、負けた後、それ自体は悔しいにしても、和やかに感想戦したりするので、将棋での勝負というものの本来の形はこうなのかも。

コンピュータとの対局のルール

森下九段が提唱した「コンピュータ戦はそれ専用のルールを設けるべき」という案には賛成します。
具体案が森下八段が即席で上げた一例かどうかは今後もっと検討すべきだと思いますが、人間vs人間ならどんなルールでも「公平」なわけですが人間vsコンピュータはその時点で既に「不公平」なわけで、そこを埋めるのは大事なことかと。
それにコンピュータに人間が打ち負かされていく過程を見たいわけではない(少なくとも興行イベントとして)ので、現在はプロ棋士側のプライドもあり、また見る側も「慣れて」いないため従来通りのやり方での将棋を期待されますが、コンピュータ戦というのがそういう方向である必要はないと私は思っています。
少なくともコンピュータのほうが人間より完全に強くなった時、(人間vs人間でいうところの)「公平」なルールにより人間が負けるだけの勝負になったらその勝負をあえてイベントとして見たいとは思わないです。