テイルズオブファンタジア なりきりダンジョンX

魔剣忍法帖


※管理上なりダンカテゴリにしてますが、ファンタジアのお話です。(クロスエディションですらありません)
テイルズノベライズの中でも珠玉の出来という評判の『魔剣忍法帖』を読みました。すずの冒険活劇を中心とした、ファンタジアのその後話小説です。
・・・この作品は10年前のものです。そのため既に新品は入手困難、amazonですら中古しか扱っておらず、その関係で→の画像は自分でスキャンしたものなのでクリックしてもamazonのページに飛んだりはしません・・・。
ちなみに私も、ファンタジアはSFC版でプレイした組ではあるもののこの小説は当時読んではいなくて、先日amazonの中古で買って入手しました。なぜ今頃になってこの小説を知ったかというと、pixivでこの小説で登場するファルケンとすず(+一部その他)の絵をたくさん描いてアップした絵師さんがいらっしゃって、その絵に見事にやられてしまって「ファルすずの原作読みたい!」って手を出しマシタ。
・・・まあ、その辺はいいとして、ともかく『魔剣忍法帖』です。
さすがに古い小説なので簡単に説明しておきますと、ダオス打倒から一年後、AC.4355に、すずは時間の剣をめぐる争いの中ファルケンとアーレスと出会い、さらにそこに時空戦士たちも加わって敵であるワイルドカーズと戦っていく、というお話です。
めちゃくちゃネタバレなので反転させておきますが、このファルケンはチェスターとアーチェの息子です。
この小説のすごいところは、ちゃんとすずの時代、という時間の中で各キャラが登場することです。アーチェこそ元の姿のままですが、クレスもミントもチェスターも、当然ながら「すずの時代の年齢」で登場します。さらにクラースについてはすずの時代では生きていないわけですが、なんとあんな形で登場(ネタバレ)。
その関係で、各キャラのその後がかなり踏み込んだ形で明確に語られています。二次創作的なノベライズで、ここまで公式に影響を与える程の設定を描けたのは、ひとえにnamcoさんの多大な協力と許容があってのことだなぁと・・・。
そこまで踏み込んだのは単にファンサービスとか客寄せ的な薄い理由ではなくて、この小説ではこの「時間差」に対してのすずの心情が非常に丁寧に、お話の最大のポイントとして描かれています。つい今しがたまで一緒に戦っていた仲間たちと次の瞬間会えなくなる。いや正確には会えるが50年後の姿として、となる。そのことが怖くて結局会えない。そのすずの寂しさ、辛さが随所で表現されていて・・・。
まあそんな部分はありますが、でもそこはちゃんと一つのエンターテイメント作品。ラブコメ(ファルすず)あり、バトルありの楽しさ満点な小説になっています。すずはダオス打倒後で感情表現が以前より豊かになっている頃ではありますが、

  • ファルケンのパジャマを着せられたり
  • 着せられた(と同時に体を拭かれた)ことに真っ赤になったり
  • ファルケンに抱きしめられたり
  • 抱きしめられたことに真っ赤になったり

となかなかのラブコメぶり。あと「血祭幻妖斎」はおっけーなくせに「ウッディベル」を恥ずかしがったりとなかなか人間らしいところを見せてくれます。
ブコメといえば、エピローグで(反転)ファルケンと結婚した旨が明確ではないにせよ示唆されてますが、そもそもその前、ファルケンが「将来コックになって食堂開こうかな」と発言したのに対してすずが「お店を開いたら、わたし、お手伝いします」という言葉を返すあのシーン、あれ、既にプロポーズですよね?? いや普通の女の子が言ったんなら言葉通り単にお手伝いするっていうだけの意味とも取れますが、忍者の頭領でありなすべきことがあるすずがその発言をするっていうのは、頭領を辞めて、という意味が込められているわけで・・・。
バトルについても単に秘奥義ドッカーンな感じではなく結構頭脳戦なのでなかなか見ごたえがありました。
そんなすずの可愛いシーン、カッコいいシーン、感動なシーンが満載の『魔剣忍法帖』、現在入手困難な作品ではありますが、もし機会があればみなさんにも読んでもらいたいと思い、長々と感想を書いてみました。
すずちゃん大好き!